DIARY

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...... 2024年05月20日 の日記 ......
■ 人の最後なんて分からんもの   [ NO. 2024052001-1 ]
こんばんは、野良猫を拾うことを最近は保護とか言うじゃん。別に迷子でもねえし、保護してくれとも言ってねえよ?と思うレカ郎氏です。

これは人間目線でしか物言ってない証拠だよな。じゃ野生のサルとか鳥なんか捕獲するのは保護か?って話しだしさ。海岸で貝拾ったら保護したって言うか?言わんよな。人間の都合でしか見てない証拠でしょ。

さて、早いもんで5月の終わりもだんだん見え始め、サクラの季節も終わりつつあり、春から初夏って感じになって来てるわけだが、まあ前回の更新からこの間、色々あったなぁ。1番の出来事はウチのバーさんが死んだことだな。  ってオイ!

来月97歳の誕生日が来るってのに17日の午前中に虹の橋を渡りおって・・・。去年の誕生日にプレゼントやった時、来年もちゃんと生きてろよって言ったべや。

いやね、実は2月29日に熱出したところから始まっててさ、翌日訪問診療にいつも来てる医者が来て診たら肺の音がおかしい、水が溜まってるかもしらんってんで救急搬送することになったわけよ。で、7年くらい前に尿路感染からの敗血症で死にぞこなった時の病院に1カ月以上入ってたわけだが、先月無言じゃない帰宅をしたわけ。ただ超高齢ってのもあって寝たきりになって戻って来たもんで、以来部屋から1歩も出ることなく寝たきりで過ごしてたんだよ。寝たきりが続くと2週間あればそうなっちまうらしい。

まあようは老衰ってやつ。あ〜水が漏れてる・・・それは漏水。

なもんで常に心不全気味なもんだから心臓ちゃんが体内の水分を押し出すことが出来ない、それで血管から水分がしみだすもんであちこちむくむわけだよ。それに点滴で栄養でも薬でも入れたところで染みだすから意味がないってんで、中心静脈にポート入れてそれで点滴入れてたんだよ。そしたら今回も尿路感染を併発してたのが治ったりしたもんで帰って来れえたものの、なんだかよく分からん状態になっとったわけ。
メシ食えない、何しゃべってんだか分からん、人の顔見れば自分の兄弟の名前出す、手引っ張って汽車から降ろしてくれとかわけわからんこと口走るだもの。脳出血したような人みたいな感じなんだよ。でも医者が言うにはそんな形跡も兆候もないらしいんだな。

そうこうしてるうち弱って来てさ、タンがやたら出るようになったり、肺に水がまた溜まって来てんでないかってんで、原因が点滴だってんでそれをやめることにしたんだよ。ただ栄養もそれで入れてたから、その点滴をやめるってことはイコールでメシも水も与えないと同じ状況になるわけ。ネグレクトだよな。
で、医者が言うにはそうなるともって1週間らしいんだが、例外なく4日目に逝っちまったと。
17日は朝から様子がおかしくて呼吸がおかしいわけ。で、医者やら看護師が来て様子見たらあと数時間だと。でも危なかったな。どんなもんだべと思って様子見に部屋入ってったら数分後に呼吸が浅くなってって時々止まるようになってさ、そのうち見てる前で止まったきりになったもんで「お〜い(お茶)」って呼びかけても反応しないし、顔色は変わってくし、顔がそもそも冷たくなってるしなわけ。それっきりだもの。でももうちょっと様子見に行くの遅かったらその瞬間は逃してたな。
10時44分、96年と11カ月の人生を卒業してったわ。
ま、あんまし苦しまなかった部類だと思うし、自宅で最後を迎えられるってのは幸せだったんでないかと思うんだけどさ。
ただ2月末からの急転直下って感じだからね。1年前はそんな気配なかったわけだし。2月29日だって普通にデイサービスにも行ってたし。ただ今年に入って血圧が乱高下するようになってたんだよ。で、普段かかってるヤブ医者がとりあえず様子見でっていつも通りの薬を処方して終わってたわけ。そこが分岐点だったのかもな。ちゃんとした医者に見せられてれば、早め早めに手を打ててまだ生きてたのかもしらん。やっぱしあの医者はヤブだったか。でその医者は3月に患者ほっぽらかして突然病院辞めてトンズラしちまうし。院長だったのにだぜ。すげえなぁ・・・。前の医者はもっとちゃんと検査したりしてたよ?っていっつも思ってたもの。ワシはかかってないけど。
やっぱり医者の腕って大事だね。 バーさんの言ってたデイサービスにいる看護師がその医者の名前出したら前に一緒の職場にいたことがあるらしくて、「あ〜・・・あの人ね・・・」とか言ってたらしいし。ヤブで有名なのか・・・。ワシの主治医には遠く及ばん、天と地ぐらいの差、同じ医者でひとくくりにしちゃいけないような存在なんだべな。

ワシで同居して約40年、弟なんて人生のすべてがバーさんのいる暮らしだったわけだが、それだけ超がつくほどの高齢になれば、いつこういうことになってもおかしくないってんで、ことあるごとにこれが最後かもしらんって思ってたのは事実なわけだよ。
去年の誕生日も小樽までプレゼント買いに行ったんだが、最初「んー交通費の方が高いしなぁ」とか思ったものの、いや、これが最後になってもいいようにと思って行っておいてよかったんだよ。2年前はクルマに乗っけて桜見に連れてってよかったんだよ。最後かも知らんと思って。
娘であるオッカサンもそれは常日頃思ってたもんで、あれしてやればよかった、あれ食わせてやればよかったって思わなくてもいいようにってあれこれ普段からやってたからやり残しってのはほぼないんだよ。
それに突然いなくなったわけではないからね。3月1日から1カ月ちょい入院しててウチにいなかったってのがあったもんで、死んだらこんな感じなんだぞって予行練習が出来てたわけだよ。
ああフェードアウトしてった感じというかね。なもんで喪失感みたいのはないものの、まあ実感出てくるのはこれからだべな。

で、家族4人だけで葬式のようなものをやったわけ。ばーさんは葬式だの坊主だの戒名だのに無駄な金使うなと。そういうアホなことに金使うもんでないって前から言ってたもんで、坊主もなにもなし。しかも徒歩1分くらいの家族葬、しかも隣が元ヤブ医院という立地のところでやったもんで、通常なら通夜の日は普段着でブラブラっと行って納棺作業を見て、ちょっとした式のようなものをやったんだが、葬儀場の職員が「本日は、皆さまご多忙の中、故・ピロロロロ〜様をしのぶ会にご参列を賜りまして・・・」とか司会で言ってても別にとりわけ集まったわけでなく、常に暮らしてるメンバーなもんで恥ずかしいというか白々しい感じなわけだよ。
お経の代わりに献花して終わりだし。5分くらいで終わったもの。しかもその献花で使った花翌日のお別れ会とやらに使いまわすってんで回収してるしさ。

で、その後チャリでひとっ走り近くの公園まで行ったわけ。葬儀場でふと思い立ったことがあったんだよ。ちょうど季節はヤエザクラが散る季節ってんで、花びらを拾って棺桶に入れてやろうと思ったわけ。
ってなわけで1時間半とかかかって集めた集めた、ポリ袋満タンに。いや〜ナメてかかってたな。ゴソっと散った桜の花びらが積もってるところを掬い取って来るって楽な方法でなく、きれいなところだけを選んで袋に入れてたもんで、レジの荷物詰めるところの台、専門的にはサッカー台というが、あそこにある水物入れる袋、あれぐらいの袋を満タンにするのえれー大変でやんの。3分の1くらいたまったところでもう嫌になってたからね。

で、それを葬儀場に届けてよく見ればアリンコちゃんが何匹も混入してやがる・・・。この野郎、テメーは明日火葬場で一緒に焼かれちまえ。

で、翌日出棺の前最後のお別れって時に花入れるじゃん。その時袋の口を開放して顔の周りにダァァァっと撒いた撒いた。まあきれい!
ばーさんが桜に埋もれるような感じになっとったわけよ。アリンコちゃんも混入してっけど。
サクラが好きで、その公園内にある桜並木も時期になるとオッカサンに毎年見に連れてってもらってたって言うしさ。
金かけて送り出す方法もあるけど、金かけないでこういう形での送り出し方ってのもあると思うんだよな。
金はかかってねえけど、労力と時間はかかってっから。

で、火葬場に連れてく時はヴェルファイアだもの。霊柩車ってより扱い的には小型の霊柩バスのさらに小さいバージョンみたいな感じ。で「悪りぃなのび太、このヴェルファイア3人乗りなんだ、だからのび太の席ねんだわ」ってなわけで、ワシが自分家のクルマでついてくことに。いやね、火葬場で降ろした後クルマ帰っちまうもんで、帰りはテメーんとこのクルマで帰れというシステムなわけよ。それでどうしても1人運転してくやつが必要だったわけ。
あんなのは初めてだったけど。

で、初めて知ったことが2つ。
まず火葬場は最初の方に焼くのはバスで来ない人ってこと。ウチみたいな小型・・・まあクルマの規格としては小型ではないんだが、小型のクルマで参上する人らしいんだよ。少人数ってことなのかしら。
どこも同じでなく、里塚斎場だけなのかもしらんけど。
それで10時前に到着するぐらい早い時間に出棺になったわけ。もしかすると控室使う、使わないの関係かもしらん。今回使わなかったから。
で、2つ目はその控室のこと。あれってみんな使うもんだと思ってたら、有料で予約制だったと。しかも1時間半とかで1万5千円って法外な金額らしい。市の施設なのに高過ぎない?1万5千円ったら1泊2食つきの温泉旅館に泊まってお釣り来るぐらいでしょ。

それで謎が解けた。前からなんでロビーやらに軽食コーナーとか立ち食いそば屋があるんだって思ってたものの、控室使う場合ってたいてい弁当出るじゃん。なのになんで軽食コーナーがあるの?人が焼かれてる間にどんだけ食うのよ?と思ってたんだが、控室も食事もつけない人が利用するためだったんだね。

この控室使う使わないで早い時間、遅い時間に分けられるのかもしらんな。


なもんでバーさんファイアーしてる間誰も収骨の案内で呼び出されないんだよ。ウチが到着した時、同じようなヴェルファイアだのアルファードだのでぞろぞろ来てたんだが、ようはその人方がその日のトップバッターってこと。
ちなみにウチは2番目に「上手に焼けました」って呼び出されたし。

ま、骨粗鬆症だったってのもあってあんまし残ってなかったし、サクラの花びらも残ってなかった。当たり前じゃ!

去年叔父が死んだ時なんてドクロがそのまんま出て来てたのに。高齢者でしかも(一応)女だったから残りにくいのかもしらんな。一応とか言うなや。
で、終わりましたら声かけてくださいって職員がその場離れたのをチャーンスと見て今回ひそかに持ち込んだある道具を使ったわけ。
最近こういうの多いよな、アル〇〇登場とか、あの〇〇だった!みたいにたいしたことでもねえのに伏せてなんとか見てもらおう、注目してもらおうとするの。そういうの見るとちょっとイラつくんだよね。

いや、大したもんじゃないって。持ち込んだのは十能。
いや、大したもんだろそれは。十能、知らん人は十能で今すぐ画像検索 検索 森田健作

ようは鉄でできたちっこいスコップみてーなやつよ。もうね、収骨の度に熱いし箸は使いにくいしで細かいのが全然取れないし時間かかるわけ。なのに職員は早くしろって無言の圧力かけてくるしょ。それで十能で回収したらきれいに早く出来るんでないかと思ったわけ。

そしたらやっぱし早いんだ。ホウキで掃いて塵取りにゴミ乗せる要領で、割りばしで十能にかき入れては骨壺にザっとあけるってのをやったらきれいに早く片付いたんだよ。まあ金属類とかも一緒に混入しやすくなるけど。
もう最後なんて職員見てる前で普通に使ってたからね。でもなんも言われんかったわ。ただ弟曰く、向こうの方でそれ見て職員笑ってたらしい。 わ、笑ってただと!?なにぃぃ!?  よーしそれでいい!! って喜んでんじゃねえよ。

十能なんて100均でもあるからさ、あれ収骨の時おすすめよ。だって焼肉のコンロの中割りばしでひっかきまわしてるようなもんじゃん。あんなの絶対きちんととれないって。手はだんだん熱くなってくるし。
ただ使う時は一応職員に使っていいか聞くとか、自分の親兄弟とかごく近い親族じゃない場合、喪主とかに聞いた上で使うことをお勧めする。

でもほぼ完ぺきにバーさん回収できたのは事実だからね。炉ボウキもあればもっと完全にできるんだけどな〜。しかも炉ボウキももってるし。
ちなみにウチではその十能、焼肉のコンロで使ってたりするんだよね〜。

あ、あと使った直後はあっちっちになってるから冷却してからカバンに入れないとえれーことになる可能性ありだから。

十能火葬場でも用意すりゃいいのに・・・。昔は鉄のちっこい塵取りとちっこいホウキでかき集めてたりしたもんだけどね。

で、終わって出て来た頃、入り口前にバスがズラっといたもの。二番方か・・・。炭鉱夫じゃねーから。

ま、今年の正月一緒に迎えたばーさんがあっという間に骨壺に納まってしまいましたとさ。やっぱし人の最後なんて分からんもんだな。

これがあったから最近遠くに行かれなかったりしたわけよ。携帯もチェックする頻度高くしてたし。

でさ、来月洞爺湖のイベントがあるわけ。なんかそのあたりにばーさんテロされそうな予感してたもんで、正直ここで方がついてちょっとホッとしてるんだよ。どっちつかずが一番困るし、行く前日だの当日会場に向かってる最中に死んだってなればとんぼ返りしなきゃならんかもしらんじゃん。

でもさ、もう少しで97歳だったのは惜しかったな。無宗教でやったもんで享年とかはついてないものの、享年ってのがつけられるとしたら98歳になってたのかしらね。

たぶんこれで一ダース以上いたっていうバーさんの兄弟も絶滅したことだろうな。バーさんが末っ子だし、よくつるんでた年の近い兄貴でワシも何回か会いに行ったことあるってジサマも生きてりゃ100歳だしさ。生きてるとは思えないんだよな・・・・。
ジサマなのにウチのバーさんに似てて思わず笑っちまったもんなぁ。顔だけでなく、言動やら仕草も要所要所同じなんだもの。


No.6526

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